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教育学部 教育学科

【研究報告】「児童と保護者の体育館宿泊実験」 水野康


図(下記論文に掲載された図を改変:Mizuno K, et al. Int J Environ Res Public Health. 30;13(12). pii: E1186. 2016)

文部科学省に採択された私立大学戦略的研究基盤形成支援事業、「東日本大震災を契機とする地域の健康福祉システム再構築」(平成24~28年度)において、 災害時の避難所での睡眠に関して研究しています。

大きな災害の度に避難所での普段と異なる生活の困難さが報道され、その中でも“眠れない”ことは大きな問題の一つです。不十分な睡眠は様々な心身不調の原因となるため、避難所の睡眠問題が重要課題であるのは明らかです。一方で、実際の避難所で睡眠や環境条件を測定することの困難さから、避難所での睡眠実態に関する客観的・具体的なデータは、ほとんど示されていませんでした。

私たちは、東日本大震災時に深刻だった寒い環境での睡眠に関する研究を温湿度が制御可能な実験室を用いて進めるとともに、小学校の協力を得て、小学校の体育館で親子が宿泊するPTA行事の際の睡眠および環境データを測定しました。

体育館に総数109人の親子が一泊し、その中の22人(児童15人、保護者7人)から睡眠データ取得に協力いただきました。図は得られた結果の一部ですが、体育館の4か所で測定した騒音の値と、1分毎の睡眠判定から起きていたと判定された人数の合計を消灯時間中にわたって示したものです。騒音の値と起きている人数の変化はよく似たカーブを示し、“起きている人が騒音の発生源?”、もしくは“騒音により寝ていた人が起こされている?”ということが推察されます。8時間半の消灯時間中、22人全員が同時に眠っていたと判定された時間はわずか16分しかありませんでした。

また目覚まし作用のある40デシベル以上の音がかなりの時間で計測され、相当に騒がしいこともわかります。消灯時刻が21時半なので、普段、遅くまで起きている人は、なかなか寝付けないかもしれません。

一連の研究から、いくつかの興味深い知見が得られており、これらを元に、避難所での睡眠に関するガイドライン作りを進めています。

公開日:2017年1月27日

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